整形外科 | どんな注射・投薬をするの?

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「整形外科では頚椎椎間板ヘルニアの治療は何をやるんだろう?」
整形外科に努めていた管理人が、今回は「整形外科」での治療をまとめてみた。

まず、以下の言葉を理解しておきたい。

保存的療法(ほぞんてきりょうほう)

からだを傷つけずに治療すること

一般的には、

  • 安静(人の持っている“治癒力”に期待)
  • 理学療法(運動・電気・マッサージ・温熱などの物理的治療)
  • くすり(飲み薬・貼り薬)
  • 注射(ブロック注射)
  • 食事療法
  • 装具(頸椎カラー)

など。
(接骨・整骨院などでは、レントゲンはもちろん、「飲み薬」「注射」は法律で禁じられています)

観血的療法(かんけつてきりょうほう)

いわゆる「手術」のこと。

整形外科では頚椎椎間板ヘルニアに対して、
基本的に“保存的療法”で様子を見て、良くならなければ“手術”を勧めてくる。

ここで勘違いしている方が多いのだが、手術は「完治を保証するものではない」ということ。

さらに、医師といえども「人間」。
その初めて会う見ず知らずの一個人の医師に、自分のカラダをあずけなくてはいけない。

ここに、“ある盲点”がある。

整形外科医から直接聞いた本音だが、それについては「整形外科 | あなたの知らない手術の盲点」で詳しく述べる。

理学療法については、
頸椎~肩の痛み | 低周波・干渉波治療器
頸椎~肩の痛み | 牽引とマイクロ波
で、あるていど解説したので、ここでは
一般的に行われる「薬」「注射」についてみていきたい。

接骨・整骨・整体・鍼灸の治療院では、レントゲンはもちろん、「注射」や「投薬」は行えないため、
ある意味、これは整形外科の独壇場(もちろん手術も)
この決して侵せない「聖域」があるから、医師会は「整骨・接骨の存在」を許してきたのだろう。
“医師会”が本気になれば、おそらくとっくの昔に「整骨院・接骨院」は潰されていたと思う。

注射と椎間板ヘルニア

「ブロック注射」というのを用いる。

ブロック注射とはその名のごとく
「痛み止めや麻酔で神経を局所的に麻痺させて、痛みの伝達をストップ、つまり“ブロック”し、痛みを感じなくさせる注射」

痛む場所に局所的に作用するので、飲み薬での治療に比べて全身への悪影響(副作用)があまり出ない(まったくゼロではない)

副腎皮質ステロイド剤を併用することもあるが、
ステロイド剤の投与は、効果は上がっても一時的であり「むしろ脊髄の変化を見逃すおそれがある」という説もあり、意見はさまざま。

また、「一発で痛みが取れる」という、ちょっと魔法じみた印象を持っている方も多いが、通常、様子をみながら何度か行うもの。

さらに、実際に打つ先生により技量が違うため「全く効かない」場合もある。

ヘルニアで用いるのはおもに以下の2つ。

硬膜外ブロック注射

脊髄を取り囲む膜の、さらに外側にあるスペースに注射する。
末梢血管の拡張、痛みの緩和、筋肉の緊張をとるなどの効果がみられる。

神経根ブロック注射

脊髄から枝分かれして腕に行く神経の付け根あたりに直接針を差込み、痛みをブロックする
末梢血管の拡張、痛みの緩和、筋肉の緊張をとるなどの効果がみられる。
薬が直接神経に触れるので痛みを感じる反面、
硬膜外ブロック注射より痛みが引くのが早く、効果も持続する人が多い。

一方で、椎骨動脈を傷つけてしまうなどの合併症のおそれもあるため、
手技に習熟した先生にやってもらうべき。

硬膜外、神経根のどちらを行うかは医師の判断。
通常、硬膜外で効果がなければ、
「安静、MRIで犯されている神経根を確認し神経根ブロック」との意見は多いが、これも見解はさまざま。

薬と椎間板ヘルニア

椎間板ヘルニアで整形外科に行くと処方されるくすりは一般的に以下の通り。

飲み薬

飲み薬

■消炎鎮痛剤■(痛みを抑える効果と炎症をおさえる効果)
痛みやしびれの原因は、神経組織の炎症と関係があるため鎮痛抗炎症剤(NSAID)が処方される。

  • 即効性があるが、長期間の服用は胃、肝臓、腎臓に負担をかける。
  • 特に胃への負担は多くみられ、食後の服用が基本。どうしても空腹時に飲まなくてはいけない場合は“牛乳”で飲むと胃への負担を減らせる。

■筋弛緩剤■(筋肉の緊張をおさえる)

  • 眠気、ふらつき、血圧低下が起こる場合があるので注意。
  • 同じ目的で安定剤が処方されることもある。

■末梢性神経障害治療剤■(しびれやジーンとする痛みの末梢性神経障害を改善)

  • ビタミンB12系で、圧迫されたり傷ついた末梢神経の回復の効果。
  • 特に副作用の心配はない。

貼り薬(湿布薬)

貼り薬

  • 痛みを抑える成分と炎症をおさえる成分を皮膚から吸収させる。
  • いわゆる「トクホン」のような、肌色でピタっと貼りつくタイプや、
    ジェル様の白いヒヤっとするタイプなどさまざまだが、
    どちらも狙いは「消炎鎮痛効果」で同じ。
  • 多少、成分が血中から体内をまわるので「消炎鎮痛剤に過敏反応の出たことのある方」には使わない。

ジェネリック医薬品があぶない?

参考までに。

今まではとても良いイメージだった【ジェネリック医薬品】に暗雲が立ち込めてきた。

ジェネリック医薬品とは、あるメーカーが時間とお金ををかけて開発した「新薬(先発医薬品)」の特許が切れた後、他のメーカーでも製造・販売が認められたくすり(後発医薬品)

新薬と同じ効き目、同じ有効成分なのに、開発にお金がかからないため価格がとても安い。
新薬の5~7割という安さが魅力。
わたしたちのクスリ代の負担を軽くする救世主のような扱いでTVなどでも取り上げられているが、
最近、現場のドクターからこれに異論が出ているそうだ。

ある会社が医師2763人を相手にインターネット調査を行った結果、
【ジェネリック医薬品】の効果が「新薬(先発医薬品)」より「乏しい」または「乏しいことがある」との回答が64%にものぼったという。

この結果には“製薬会社と医師との癒着”があるかないかは微妙な所だが・・・・

なにしろ、医師は「高い薬」を使いたがる。
そのほうが“儲け”が出るから。

ドクターの回答はさまざまで、「アレルギーが増えた」「先発品ではなかった副作用が出た」とする一方で、
「信頼のおける会社のものであれば先発品と変わらない」というドクターもいたという。

わたしたちの味方だった【ジェネリック医薬品】だが、
今後、「臨床試験を課す」などの見直しが行われるのか?注目していきたい。

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