頸椎ヘルニアとはなにか?

別名「頸椎椎間板ヘルニア」「頚部椎間板ヘルニア」とも言うが、これはいったいどんな病気なのか?

  • 頚椎(頸椎)⇒ 首の骨のこと。小さなシャケ缶を7つ積み上げたような形で、
    その”缶と缶のあいだ”にクッション剤のようなものがある。
    第1~第7頸椎まであり『第1頸椎→C1 ~ 第7頸椎→C7』と略される事もある。
  • 椎間板⇒ そのクッション剤のこと。軟らかく弾力性のある「髄核」のまわりを「線維輪(せんいりん)」が覆っている。大福のようなイメージかな?身体のなかでも「老化」が早くはじまる部分で、10代から水分が減り始めてくる。
  • ヘルニア⇒ 中身が外に飛び出してしまう症状のこと。

まとめると「頚椎椎間板ヘルニア」とは、椎間板の中身が外に飛び出してしまった状態。

20代~30代の男性に多い。

飛び出した中身(髄核)は、首の神経根を圧迫し、
「肩こり」「首、背中の痛み」「不快感」からはじまり、やがて
腕のしびれ、痛み、腕に力が入らないというような状態になる。

圧迫される部位によっては、指がうまく使えなくなり、いわゆる「不器用」な状態になる。
さらに進行すると、排尿障害(おしっこが上手く出ない)、歩行障害などを引き起こす。

頸椎ヘルニア骨模型1
これが首の骨の全体「頚椎」という(前方から見たところ。ムカデみたい(+_+)

頸椎ヘルニア骨模型2
写真だと分かりにくいが赤い丸の部分が飛び出た髄核。
その髄核が、神経(黄色)を圧迫しているのが分かる。

この圧迫された神経がつながっている先の腕や肩などで、痛みやしびれなどの色々な障害が出てくる。

原因は?

実は、
髄核(大福のあんこ部分)は、早くも10代から水分が減りはじめ、
そのまわりの線維輪(大福の皮部分)は、20代くらいから、小さなキズ(裂け目)が自然に出来てくる(意外に早い 汗)

そんな状態で首に強い力や持続的な負荷がかかると、小さな裂け目から髄核が飛び出てしまい、ヘルニアになる。

“炎症性サイトカイン”の関係も指摘されている。
↑これ↑はなにかって言うと、
椎間板が飛び出し、その神経のまわりで炎症が起きると、その炎症により痛みが出る。
やがて椎間板の中から出てくる産生物質が神経に作用し、さらに痛みを引き起こす。
という考え。

ちなみに
「頚椎症も頚椎ヘルニアも同じ病気である」
とか、
「変形性脊椎症・椎間板ヘルニアを総称して頚椎症と呼ぶ」など、医学書を見ても、見解はさまざまで、
各先生の見解も、やはりさまざまではあるが、

以下、このサイトでは、あえて、
「頚椎症」と「頚椎ヘルニア」は、分けて考えることにする。

脊髄症と神経根症

診察、治療においては「脊髄症」と「神経根症」どちらなのかを判断していくことが、まずはじめの段階。
これら2つは全く異なる経過を示す。

ヘルニアで“圧迫される部分によって”2つに分かれる。

脊髄症(せきずいしょう)

脊髄というのは脳と全身とをつなぐ神経幹で、とても重要な神経の束。
脳から出た運動命令が脊髄によってからだの各部に伝えられたり、逆に、
手足や身体からの情報を脳に伝える事によって「熱い」「痛い」などを感じることができる。
頚椎は、この複雑でデリケートな脊髄を保護している。

ここがヘルニアなどで圧迫されると、
身体の重要なはたらきに障害が出たり、最悪は働きが失われてしまう。

ちなみに、「脊髄(せきずい)と脊椎(せきつい)は違うんですか?」と質問を受けることがあるが、
これはまったく違う。

  • 脊髄は、いわゆる中枢神経という「神経」。
  • 脊椎は、頚椎、胸椎、腰椎、仙椎から成る「骨や椎間板」の部分で、骨の柱のようなもの。

神経根症(しんけいこんしょう)

神経根とは、脊髄(中枢神経)から枝分かれのように出て行った神経で、脊髄に比べると丈夫。末梢神経にあたる。

脊髄症(せきずいしょう)については、常に「手術」を視野にいれながらの治療になる。
神経根症(しんけいこんしょう)であれば、手術をしないでも良くなっていく場合が多い。

どう見分けるのか?

いくつかあるが、一般の人でもわかりやすい所を書いておく。

  • 神経根症
    首、肩、肩甲部、背中の痛みがある。腕への放散痛も特徴的。やがてシビレが現れ、腕に力が入らないなどの「脱力」へと進んでいく。
  • 脊髄症
    首、肩、肩甲部、背中の痛みはない。頭の傾きによる腕や足への電撃様の痛みがある。
    ボタンをかけたりなどの細かい作業に不器用になったり、手の指のしびれやもつれからはじまり、やがて足のしびれ冷えやほてり、もつれ、排尿障害も引き起こす。

ちなみに、管理人がなったのは神経根症。

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